こんにちは。未経験介護士のcandy(@candy08989116)です。
ここでは、介護の仕事をしているとよく聞く「不穏」って言葉を僕の体験談を踏まえて紹介しています。
僕の職場でよくこのようなことを聞きます。
○○さん、不穏だ。
いつもと違う様子だからって、使いやすい言葉使っているだけなんじゃなないの?
不穏ってレベル?
と思ったので、ここで詳しく紹介していこうと思います。
- 不穏って何かわかる。
- なぜ不穏になるのかわかる。
- 不穏時の対応方法がわかる。
ある日の出来事
○○さん、泣いてますが不穏ですか?
いや、不穏ってレベルじゃないけど…。
その時、泣いていた利用者さんは感情が表に出ることがなく、食事の時だけ車いすに移乗する。
ほぼほぼ寝たきりの利用者さんでした。
ですが、この日車いすに移乗した後に泣いていたとのことでした。
僕はこの利用者さんじゃないので、わからないのですがもしかしたら、
- 嬉し泣きだったのかもしれない
- 介助した人が親族に似ていたのかもしれない
- 感謝の気持ちで泣いたのかもしれない
- 自分の今の状況が嫌で泣いたのかもしれない
- 感情失禁だったのかもしれない
- よっぽど痛かったのかもしれない etc
と考えれば、可能性はいくつもあります。
ただ、少し泣いただけなので、不穏ではないと僕は思います。
おそらく、今の自分の状況が嫌で泣いたんだと思いますが…。
このような感じで、よく僕の職場では「不穏」って言葉をよく聞きます。
僕もX(旧Twitter)を始めて色んな人の意見を見るまでは、「不穏」って言っていたかもしれません。
ですが、色んな方の意見を見ていると、経験値が溜まっていくもので、
「これはちょっと混乱しているだけ」
「ヒステリックになっているだけ」
いつもと違う行動を全て「不穏」と結びつけなくなりました。
そもそも不穏とは?
じゃそもそも不穏って何なん?
不穏とは言葉を調べると以下の通りです。
〘名〙 (形動) おだやかでないこと。物事や世の中の状態が安定していないこと。治安をみだすおそれのあること。また、そのさま。険悪。
コトバンクさん より引用
言葉通り調べれば、穏やかでない状況のことです。
穏やかではない状況ってどういうこと?
穏やかではないを調べると、出てこなかったので、ここでは逆の意味の「穏やか」の意味を調べました。
気持ちが落ち着いていて物静かなさま。「穏やかな人柄」「穏やかに話し合う」「心中穏やかでない」
コトバンクさん より一部引用
では、穏やかでないとは
興奮状態を抑えられなくなり、大声や暴力、暴言が出てしまうことではないでしょうか。
何故不穏になるのか?
- 不安になる。気になる。
- 職員を呼ぶ 職員に声をかけられる。
- 納得するような答えじゃなかった。理解できない。
- 他の職員に聞いても同じ。はぐらかされる。
- 不満が溜まる。不安も蓄積する。
- 誰も信じられない。
- 不満が爆発。(介護拒否、暴力、暴言等)
になるのではないかなと思います。
もちろん、職員だけの問題でなく、
環境の問題であったり、本人の持病であったり、妄想、幻視、せん妄、等色々な要因があるはずです。
特に、新しい環境になれば、僕らも不安になるのと同じで、特に施設に入所したばかりの利用者さんはいくら人生経験多くても不安でいっぱいです。
もちろん施設入所前に家族さんから説明してることもありますが、病院から家に帰るつもりだったが、いきなり介護施設に入所することもあります。
例え、説明されていても心と体は別もの。
頭で納得はしていても、心では納得できていない。
説明があって、その時は納得していても忘れることもあります。
特に今はコロナ過で会って面会も出来ない、家族さんが入所する最後までついていけないとなると尚更不安になります。
そんな時、誰か職員が1人でも気にかけて声をかけてくれると、落ち着く方もいるのですが、忙しい時には、難しいこともあります。
せめて自己紹介だけでもして、1人でも知っている人がいれば、安心されるのではないでしょか。
説明されても理解できていない。その場は理解していてもすぐに忘れてしまう。家に帰りたいなどのことも本当に介護の現場ではよくあります…。
そのたびに、暴力、暴言、帰宅願望、介護拒否に対応していきます。
不穏になったらどうする?
強い不穏(誰が声をかけても興奮する状況)
僕はこの時は、僕らがすごく頭に血が上っているような状況と同じと思っています。
本当に頭に血が上って怒っている時って、なんの話も耳に入りませんよね。
それと同じで、一旦時間をおいてクールダウンするまで様子をみるのが必要です。
クールダウンして、話が出来そうになったら、
ゆっくり話を聞いたり、あるいはそのままさらにクールダウンされるまで安全なところに誘導して、落ち着いてもらう等の方法があります。
頭に血が上っている時って、その場に対象の人が近くにいない方がいいですよね。
ちょっと落ち着いた時を見計らって、違う職員が間に入ることで頭のスイッチが切り替わって落ち着かれることもあります。
比較的軽度な不穏(話を聞けるような状況)
話を聞くときは、「否定をしない」が基本です。
正直、これは難しいと思います。
僕も一度否定をせずに話を聞いてみました。
否定をしないと言いうことは、全てを肯定することになります。
全てを肯定してしまうと、逆に炎上してしまうこともあります。
僕は炎上してしまいました笑
「否定をしない」をかみ砕いて言うと…
「否定はせずに話を聞き、同調出来るところはしていき、してはいけないところは、同じ言葉をくり返す等をし、聞いている雰囲気を出し、さりげなく会話を逸らしていく」
難しい…
これはあくまで、僕の感覚です。
これは正直経験を積み重ねたり、センスなところも出てくるので、色んな人の対応を見ていくのが良いです。
僕はかなりのまじめ人間なので苦手です。
僕は困ったときはよく家族さんの名前を出したりします。
「○○さんが、ここにいてって言ってたよ」
「家族さんから、ここでお世話してもらって言ってたよ」等
一番信用している人の名前を聞くと落ち着かれる方も中にはいらっしゃいます。
話を聞いていても落ち着かれない時
信用されていない人は、話を聞いてもらえないと思われているかもしれません。
そのような人が対応しても、火に油を注ぐようなものです。
僕のところでは、昔いた利用者さんですが、昔からいる職員しか対応できなかったので、
会ったときはいつも
「○○さーん!!(職員の名前)○○さーーーーん!!」
って呼んでました。
でもそんな日は、○○さんは……休みなんですね。
この時は落ち着かれるまで、様子を見て対応していました。
また利用者さんも職員のことを見ているので、一番偉い人に、声をかけてもらえると落ち着くこともありました。
結構職員のことを見ているんですよね。
いつの間にか利用者さんの中で、組織図が出来ているのかも笑
特に新人であれば、
不穏にさせてしまった。
と思って、1人で対応すると、先ほども書いた通り火に油を注ぐようなことになりかねません。
そこは周りの人に変わってもらって対応すると、落ち着かれることもあるので、1人で抱え込まずに、周りの人に助けを求めましょう。
経験を共有してもらうのはとっても大事で、僕はよくどんな話をしたのか聞いています。
同じ方法で行くとは限りませんが、経験を共有することで同じようなことが起こった時にも対応できる可能性が出てくるからです。
信用を得るには?
その時にゆっくりと、話を聞いてもらえると、
「この人、話を聞いてもらえるんだ」
と思ってもらえます。
あとは不安な人は、いつも孤独を感じていたり、自分の居場所はここじゃないって思っている方も中にはいます。
僕は入社してから、先輩から教えてもらったのは、
ここ(施設)にいる人はいつも孤独やと思うで。1人でここに入れられて、知らん人に囲まれて。お風呂だの。ご飯だの。って、あたしだったらかなんわ。 やから、利用者さんがぽつんとしてる時は、肩を叩いてあげたり、ちょっと声をかけてあげるだけでも、「あたしたちがここにいるんやで」って伝えて上げれる。それだけでもええねん。
確かにその通りだと思います。
僕だったらかなり不安だと思います。
根っからの不安症なので…。
僕もそれを聞いてからは、教えられた通り、少し肩を叩いてみたり、
介助する時に、少しでも小さな会話をするようにしています。
おわりに
正直、「不穏」になった時の対応は難しいです。
答えはありません。
ですが、寄り添って話を聞くと落ち着かれる方もいます。
僕のところは、そこまで強い方は今のところ数人しかいないので、何とか対応できていますが、他に何人かいるとすごく大変だと思います。
またこのような時、外国人さんだとなかなか対応が難しい時があると思います。
僕のところは、外国人職員と日本人が半分半分くらいですが、このような時は、日本人で対応しています。
また僕は、話を聞いていると気持ちを持っていかれたり、暴言があると
そのまま受け止めてしまうので、正直しんどいです……。
介護の仕事を精神的に病んでしまうのは中には僕みたいにな人もいるはずです。
ですが、普段はいい利用者さんなので、その時だけと気持ちを頑張って切り替えるようにしています。
同じような方がいれば、自分1人で抱え込まずに周りに相談しましょう。
自分まで落ち込んでしまっては、元も子もありません。
介護はチームワークなので、お互いに助け合ってケアしていけたらいいですね。
同じように悩みを抱えている人は、是非気軽にコメントを書いてください。
吐き出すだけで気持ちの整理ができるので、いつでもお待ちしています。
これは体験談なんですが、特に真面目な人は不穏が強い時になんでも相槌を打ったり、肯定してしまいがちです。
でもこれは火に油を注ぐことにもなるので、時には否定も肯定もせずただうなずくだけや、反応をせず遠くから見守る(すぐに手を出せるところで)ことも時には必要です。