車いすかぁー
見たことはあるけど実際には触ったことないな…。
なんとなくで出来るかな?
僕も未経験から介護の仕事を初めて、同じようなことを思いました。
そして、介護施設で働いてからあまりの車いすの多さに圧倒されました。
介護に関わりがないと、車いすの使い方はおそらく小学校の授業で習ったくらいにしか、教わっていないはずです。
車いすにも種類や部位品名があり、仕事をしてると意外と部品名を聞いたり、役に立つ知識もあるので、働く際には知っておきたい知識ですね。
- 車いすの種類や部品名がわかる
- 車いすへの理解が深まる
- 他施設(僕の働いているところ)での車いすへの取り組みがわかる
車いすの種類
車いすにも種類があります。
初めは気づきませんでしたが、働いていると
利用者さんによって分けているんだ
とわかってきました。
ここでいくつか紹介していますが、
他には電動車いす、スポーツ用の車いすなどありますが、ここでは主に介護施設で使用してる車いすを紹介していきます。
自走式車いす
おそらくほとんどの利用者さんがこの車いすを使用しているのでは、ないでしょうか。
車輪大きくて、自走用のハンドリム(後輪に付いていて手で漕ぎます)もついているのが特徴です。
もちろん介助して、押すこともできます。
自走さえ覚えてしまえば簡単に動かすことができるので、足腰が弱ってきた方には自分で動くことが出来る新しい足となります。上手な人は一日で操作を覚えられたりします。
介助用車いす
自分で自走が出来ず、介助する人に押してもらう車いすです。
僕のところでは、あまり使用をしている人はいません。
こちらは、自分で自走が出来ない、全介助の人で、座る姿勢(座位)を保つことができる人が使用することがあります。
ティルト・リクライニング車いす
ティルト機能(背もたれと座面が連動して角度を調整できる)や
リクライニング機能(背もたれが倒れ角度を変えられる)が付いた車いすです。
車椅子で過ごす時間が長い人や、長時間の座位保持が難しい人におすすめです。
車いす使い方 部品名
車いすには各種部品名があります。順を追って紹介していきましょう。
1.介助用ブレーキ・グリップ
名前の通り介助する側のブレーキになっています。自転車のブレーキと同じで握ってブレーキをかけます。手を話すとブレーキが介助されてしまうので、あくまでこちらが操作しているときにかけるものです。車いすへ移る際には、ブレーキの方をかけてください。
2.バックサポート
背もたれになります。姿勢を保持するための役割もあります。
リクライニング車いすであれば、ここの角度を変えることが出来ます。
3.ティッピングレバー
少しわかりにいですが、後輪の後ろにあります。段差を上る際に、このレバーを踏んで前輪を受けせて段差を超えやすくします。腕より足の力の方が強いので、非常に役に立ちます。
4.後輪・ハンドリム
主になるタイヤなります。
タイヤの横には自分で車いすの操作ができるようハンドリムがついています。これを手を使って進みます。
5.前輪
方向転換するためのタイヤです。
6.ブレーキ
後輪を固定するブレーキです。
ここを固定することで、車いすが勝手に進むことを防ぐことができ、安全に介助することができます。移乗介助時、立位する際に使用します。車で言うサイドブレーキ(ハンドブレーキ)ですね。
7.フットサポート
この上に足を置きます。中にはフットサポートを外せる車いすもあります。
足がずり落ちないように気を付けましょう
8..アームサポート・サイドガード
腕おきとして使用します。またサイドガードは衣服がすぐ横の後輪に絡まらないように、腕が絡まらないようにあります。
中には、このアームサポートが外せて移乗しやすいタイプもあります。
車いす使用時の注意事項
車いすを使用するにあたって、注意事項があります。
特に新人さんであれば、必ず覚えておいてほしいポイントです。
ブレーキをかけ忘れない
車いすのブレーキをかけ忘れて、移乗する時に転倒した。転落した。とはよく聞く話です。特に自立していて、安心している利用者さんほど、ナースコールがあり行くと、ブレーキのかけ忘れで転落していたとはよく聞きます。新人さんでもトイレ介助時、こちらがブレーキをかけ忘れてしまうということもあるあるです。利用者さんも新人も含めて、ブレーキを常に意識するように、気を付けたいですね。
移乗時、安全配慮する
利用者さんをベットから車いすへ移乗中に、車いすの上に何かものがあって、移乗中に焦るというのはたま~にある話です。
というのも、体位変換用のクッションをうっかりと移乗先の車いすへ移してしまったとか。気づかずにそのまま移乗する間に気づいた。
ほかには、アームサポートもあげることが出来るものであれば、あげておく。フットサポートも引っ掛かりそうなら、外しておく。ベットと車いすの高さを調整しておくことなど必要なことですね。何より事故なく安全に移乗することが一番大事です。
個人的に感じていることや施設でしていること
僕が3年以上介護施設で働いて感じたことや、
車いすに関することで、実際に施設で利用者さんのためにしてることを紹介しています。
中にには、すぐに実施できることもあるので、是非とも参考に。
個人的に感じたこと
過去に車の運転をしていた利用者さんは、車いすの操作を伝えてると比較的理解力が早く操縦も上手です。上手な人は、後ろに下がる時も、後ろをみてバックしたり、小回りを聞かせて狭いところも上手に抜けたりします。
施設でしていること
車いすに長時間座っている方には、座布団を使用
長時間座っているとお尻が痛くなってしまうので、車の座面に座布団を引いたり円座を引いたりしています。
うちでよく見かけるのは、ゲルクッションです。僕もPCを使う時に使用していますが、確かにお尻が痛くなりにくいですし、腰も痛くなりにくいです。自分で、除圧がなかなか出来ない利用者さんには是非とも使用したいですね。あとは、座布団の下に滑り止めマットも引いています。
ブレーキにラップの芯
自走型の車いすで一部ブレーキに手が届かない方がいるので、ブレーキにラップの芯をさして延長して使用しています。
芯のままだと見栄え的にあまりよくないので、それを和紙でくるんだりして、ラッピングしています。ブレーキも長いと、目に入りやすいので、ブレーキのかけ忘れ防止の意味もあり使用しています。
フットレストを外して使用
一部ですが、自走の仕方がわからないが足漕ぎ(足で車いすをこぐ)が上手な方がいるので、その方にはフットレストを外して使用しています。
足漕ぎが上手な人は今のところ転落したとこは見たことありません。
車いすに名札をつける
新人の方やアルバイトの方に、名前を間違えないためにも。
入浴時、車いすから入浴用の車いすに変更するので、その時車いすが混ざらないようにするために、名札をつけています。これで車いすの間違いや名前の間違いが起こらないようにしています。
車いすを毎日掃除
日常的に使用しているので、食べかすやほこりが気づかないうちに蓄積しています。
僕のところでは、1日1つ車いすを掃除(拭く)ことになってます。昼間は利用者さんが使用しているので、利用者さんがベットで休んでいる間に掃除します。毎日していると、きれいな状態を継続出来ますし、中にはタイヤの空気が抜けていることもあるので、チェックもかねてしています。
利用者さんの状態に合わせて車いすを変更
利用者さんの状態に合わせて、車いすの変更をしています。
- 移乗がむつかしくなってきた方には、アームサポートが外せて移乗しやすいものに変更する。
- 状態がよくなってきた方が、自走出来るように変更する
- 状態が悪くなってきた方には、リクライニングにして移乗した後は出来るだけ背もたれを倒しておく など
これは、ケアだけでなく主にリハビリが車いすを管理しているので、相談して変更しています。
終わりに
車いすに関して、知識は深まったでしょうか。
中には、僕が働いている施設で実際にしていることも紹介しました。
特に車いす掃除は、初めは面倒でしたが、メンテナンスもかねて掃除を行うとやっぱり綺麗な状態を保てるので、他フロアから来た車いすと比較してもすごく綺麗な状態を保っています。
利用者さんだけじゃなく、家族さんから見ても綺麗な車いすに乗っていると安心されます。
忙しい勤務中にむつかしいですが、時間を作って5分でも毎日掃除していけば、綺麗になっていきますよ。
他にはエアークッションを引いてる方もいます。